2018年2月10日土曜日

イタリア語なるほどメモ3 「三日月と星」



音楽用語と三日月の関係とは?


音楽用語のクレッシェンドというのは、私にとっては単なる呪文のような音を持つ言葉だった。イタリア語を勉強して、これは、crescere(クレッシェレ=増える)の現在進行形だと知った。だんだん増えるということ、音楽では、「だんだん強く」という意味になる。



対応する英語は、crescere increasedecrescere decreaseとなる。Increaseは完全には似ていないが、クレッシェンドとそっくりな単語もある。cresent moon(クレセント・ムーン=三日月)だ。フランス語ならcroissant クロワッサン。




イタリア語の三日月は luna crescente(ルナ・クレシェンテ)。クレッシェンドとは微妙に違う単語が使われている。月の呼び名をまとめるとこんな感じ。

新月:Luna nuova(ルナ・ヌオヴァ)
上弦の月:Luna crescente(ルナ・クレシェンテ
半月:Mezza luna(メッザ・ルナ)
満月:Luna piena(ルナ・ピエナ)
下弦の月:Luna calante(ルナ・カランテ)


英語の場合、cresent moonは、上弦の月でも下弦の月でもそのままでいいそう。decrescent moonとは言わず、区別する場合、だんだん大きくなる上弦の月は、waxing moon、下弦の月は、waning moon、ということでした。

参考:FASI LUNARI


落ちてくる星


これも音楽用語だが、何という言葉か、分かりますか?


「一般に、独奏協奏曲やオペラ等のアリアにあって、独奏楽器や独唱者がオーケストラの伴奏を伴わずに自由に即興的な演奏・歌唱をする部分のことである」


私は文の意味すらよくわからないのだが、これはウィキペディアによる「カデンツァ」の説明。イタリア語で考えてみると、cadere(落ちる)の名詞形のようだ。cadereには、「終わる」という意味もあって、そこから来ているらしい。


cadereを使う言葉として思いつくのは、stella cadente(ステッラ・カデンテ)。「落ちてくる星」、すなわち「流れ星」だ。英語ならshooting star。横文字の言葉はちょっと無機質な感じ。やはり日本人としては、流れ星という言葉に何となく風情を感じる。




派生語として、decadenza(デカダンツァ)というのがある。フランス語の、decadence「デカダンス」(退廃)だ。こちらは、「落ちる」というイメージがぴったりくる。


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