英語でどう言う?
いつ頃からか、家電というものが、やたら親切になった。洗濯が終われば、教えてくれるし、冷蔵庫を開けっぱなしにすると、ピーピーと注意してくれる。また、お風呂は、ボタンひとつで、「お風呂が沸きました」と教えてくれる。音楽まで流れるものもあるようだ。
サイト
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英訳
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英訳からの日本語訳
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グーグル翻訳
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The bath got boiled.
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お風呂が沸騰しました。
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エキサイト翻訳
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The bath got excited.
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風呂はエキサイトした。
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Infoseek マルチ翻訳
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A bath was heated.
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浴室は暖められました。
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Bablylon翻訳
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Hot tub is boiling
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ホットタブ茹でました。
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いずれも、風呂場がたいへんなことになっている ; ̄ロ ̄)!!
日本語の「沸く」には、「沸騰させる」という意味のほか、「(風呂が)適温まで温められる」という意味がある。一方、英語で「沸く」にあたるboilは、「液体が泡立って蒸気を出す」という意味※。日本の風呂を知らない外国人が聞いたら、びっくりするだろう。
通じるように訳せばいいわけではない
The bath is ready.
一方、初めて日本の風呂に入る人の場合、これで通じるだろうか?
通常、日本以外で風呂の入り方は、ホテル式。自分で湯を張り、終わったら湯を抜く。また、湯船にゆっくりつかるとか、ふろの湯で体を洗うといったやり方も、日本独特のものだ。(もしかしたら、他にもそんな国があるかもしれませんが、限られているでしょう)日本以外では、通常はシャワーですませる人が多いだろう。
では、「お風呂に入ってください」という表現にしたら、どうだろうか。いくつかの表現が考えられる。
Please take a bath.
Please go ahead and take a bath.
You can take a bath now.
言い方にもよるが、3つ目の表現などは、ちょっと命令にとられたりするかもしれない。日本の風呂の入り方を知らない人に対しては、基本的なことから伝えるのが必要なのだ。
訳すことは文化を伝えること
「風呂が沸く」以外にも、日本語にはそのまま英語に訳せない表現がいくつかある。もうひとつ、「米を研ぐ」を見てみた。
サイト
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英訳
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英訳からの日本語訳
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グーグル翻訳
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Sharpen the rice
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米を磨く
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エキサイト翻訳
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Rice is sharpened.
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米は尖らされる。
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Infoseek マルチ翻訳
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I polish rice
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私は、米をみがきます
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Bablylon翻訳
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To sharpen the U.S.
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米を研ぐ
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いずれも、包丁を研いだり、宝石を磨くような表現になってしまっている。もう少し気を利かせて、「wash rice」と言ってみても、日本人の米の研ぎ方を正確に伝えることはできないだろう。
結局、それぞれの国には独自の文化があり、外国語にするときは、その内容や背景までも伝える必要があるということだ。
翻訳できない世界の言葉
少し前に話題になった本で、「翻訳できない世界の言葉」という絵本がある。フランス人のエラ・フランシス・サンダースさんというイラストレーターの方の著作。世界各国のそれぞれの国独自の表現108種類を取り上げており、日本からは「わびさび」「木漏れ日」「積んどく」「ボケっと」の4つが入っている。
私も一冊持っているが、世界のいろいろな文化を知ることができ、興味深い。文化というものは、一言で言い表せない奥深いものであるということを、改めて知らされる。
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