2018年3月18日日曜日

ことばと文化4「若者言葉」




今どきの若い者は・・・


最近ツイッターで、「今どきのワカイモンは」という漫画が人気らしい。
ご興味のある方はこちらからどうぞ。https://twitter.com/kakikurage

人気の理由は、いい意味で裏切られる内容であること。ネタばれになってしまうが、上司が、「今どきのワカイモンは」と言いながら、若い部下を慰めたり、ほめたりしてくれる。

普通は、「今どきのワカイモンは」と言えば、けなされたり、叱られたりするものだ。特に、若者言葉に対して、年配者は否定的。自分が若い時代には言われる立場だったことも忘れ、「言葉遣いがなっていない」とか、「意味が分からない」などと批判する。



許容範囲はどこまで?


言葉というのは生き物であり、常に変化を遂げている。新しい表現や言葉が否定され続けてきたならば、我々はいまだに古代の日本語を使っていたであろう。




若者言葉や流行語はほとんどが一過性だが、中には生き残っていくものもある。ら抜き言葉や、「チョーXXX」などは、すでに口語では日常的なフレーズになっている。今は眉をひそめられるような言葉のなかにも、やがて当たり前の表現になっていくものもあるだろう。

だから、頭ごなしに若者言葉が悪いとは言えない。かつての若者世代としては、時代文化の一現象ととらえ、客観的に見ているのがよさそうだ。


なぜ若者だけが新しい言葉を作るのか?


ウェブ検索したところ、いろいろな意見があった。

・自分の感情をぴったり表現できる言葉が既存のものにないから
言葉のルールを分かっていないから
新しいものに興味が強いから
仲間だけに通じる表現でつながっている感覚を持ちたいから

どれもそれなりに、当たっていると思う。で、私としては、若者が新しい言葉をどんどん作り出すのは結局、「作り出す能力があるから」に尽きるのではないかと思っている。


若者じゃない人は?


若者以外の世代は、残念ながら、若者ほど新しい言葉を作り出す能力はなさそうだ。新しい言葉に拒絶反応を覚えてしまうのは、それもひとつの理由ではないだろうか。

一方人は、年を重ねるにつれ、語彙が豊かになっていくものだ。若者が知らない、奥ゆかしい日本語表現なども、たくさん知っているはずだ。若者があまり知らない言葉であっても、どんどん使ってみるのはどうだろう。

若者が分からないことを馬鹿にするのではなく、日本語の粋な表現を次の世代に伝えていくことにより、より豊かなコミュニケーションがとれるようになるのではないだろうか。


ウィキペディア「若者言葉」 参考にさせていただきました。

  

おまけ


ある本に書いてあったのだが、聖徳太子の時代には、韓国語と日本語は相当似ていて、通訳を介さなくてもお互いに理解できたという。真実のほどは分からないが、確かに日本語と韓国語は今もよく似ている。言葉の進化が似ていたなら、イタリア語とスペイン語の違いくらいにおさまっていたのかもしれない。残念だ。



法隆寺

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