実は略語のことばとは?
FIATが略語に由来することに関連して、ほかにも、普通の言葉のように使われている略語があることに気づいた。
日本語はとかく省略するのが好きな言語なので、特に驚かない。リストラ、プレハブ、シャーペンなど、すでに普通の言葉になっているものもたくさんある。
で、英語にもそうした単語がある。代表的なものが、laser(レーザー)だ。これは、普通名詞だと思っている人も多いのではないだろうか。
いくつか挙げてみる。
日本語
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正式名称
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意味
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Laser
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レーザー
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Light
Amplification by Stimulated Emission of Radiation
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輻射の誘導放出による光増幅
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Radar
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レーダー
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Radio
Detection And Ranging
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無線検出および測距
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Scuba
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スキューバ
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Self-Contained
Underwater Breathing Apparatus
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自給気式潜水器
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ZIP
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Zip Codeで郵便番号
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Zone
Improvement Plan
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(アメリカの)郵便集配区域改善計画
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略語の正式名称は?
一方、略語と認識されながら、意外に正式名称が知られていないものもある。
例えば、AM・PMやBC・ADはどうだろうか。
このAM・PMは実はラテン語。
AM Ante
Meridium (正午の前)
PM Post Meridium
(正午の後)
BC・ADはちょっとややこしい。
BC Before
Christ (英語、キリストの前)
AD Anno
Domini (ラテン語、主の時代)
これはあくまでも英語表記であり、イタリア語では、aC、dC。
aC Avanti
Cristo(キリストの前)
dC Dopo
Cristo(キリストの後)
AC/DCというと、電気の言葉の言葉ほうがよく知られていますね。
AC Alternate
Current(交流)
DC Direct
Current(直流)
おまけ
AM、PMで使われているラテン語のAnte(前に)、Post(後に)は、接頭辞として覚えておくと役に立つ。英語ではAnticipate(期待する)や、postscript(追伸)などがある。
イタリア語ですぐに思い浮かぶのは、antipasto (アンティパスト=前菜)。「パスタの前」なのに、なぜ pasto ? と思っていたら、pastoはラテン語で「食事」の意味だそう。前菜は食事じゃないということか?
あの落合シェフのLa Bettolaでいただいた前菜盛り合わせ(antipasto misto)
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